« またまたものぐさ太郎 | トップページ | 8枚ベベル加工 »

2008年5月22日 (木)

ロングレンジ・チャレンジ優勝銃のレシピ

こんばんは、パカ山です。
やっと重い腰を上げまして、先日の精密射撃競技で使用した「SR-16、にるくん・キュアミントスペシャル」のレシピを完全公開致します。
以前と変わらない部分が大半なので写真は使い回しが多いですが、リンクを一々貼るよりも一つの記事に纏めた方が分かり易いと判断しました。
では長いですがお付き合い下さい。

Photo まずはピストンはノーマル軽量化です。
振動の軽減とピストンの加速度を稼ぐためです。
エネルギーは速度の二乗と質量に比例しますが、同じ初速を出すのならピストンスピードは(変動は大きいものの)殆ど変わらないはず。しかも最終的にシリンダー内に圧縮されたエアに負けてブレーキが掛かる事も打撃振動軽減にはちょっと嬉しいです。
ピストンヘッドはエンジェルのポリカで、ベアリング等は全撤去し、後方吸気穴は塞いでいません。

Photo_2 ギアはノーマルしか使いません。回転の慣性力が小さいからです。
そしてベベルギアは8枚に加工しています。後で書きますがノズルコントロールを正確に行うためです。
実際セミのキレという観点でも自分でハッキリ実感できたのは8枚からでした。 

 

Photo_3 続いてタペットプレートを加工します。
ノズルの前進量を増やしました。
多分0.3mmは増えています。
これによって更なるロングノズル効果が期待出来るはずです。

 
 
 

Photo_4 この加工にはタペットプレートの羽根部分の加工もセットで行う必要があります。
セクターギアの軸と干渉してプレートの前進が制限されるからです。
矢印の部分を削っておきます。

 

Fet_2 次は電装系です。
ケーブルは全て14ゲージのシリコンコードです。かなり太いのでメカボ内部では被覆を剥がして熱収縮チューブで覆い直して細くしています。
しかしそれでも太いので干渉部分を削ってしまいます。
メカボを削るのは楽勝ですが問題はグリップで、メチャ大変です。
しかしバッテリーがしょぼいので体感的には16ゲージで十分だったと思いますorz。
それとモーターに直接ケーブルを半田付けしていますのでメンテナンス性は最悪です。
発射サイクルは8.4V1.5AhバッテリーにEG700モーターで秒18~19発です。
FETはマイコン制御です。ノズルを毎回前進位置で止めるためですが、集弾性の向上に効果があります。

Photo_6 しかしマイコン制御FETは単なるタイマー制御なので、電圧の変動や駆動系の抵抗やらの影響が大きいです。
そのため安定して作動させるためにはタペットプレートの前進のタイミングを早めた方がいいです。
セクターのピンがタペットプレートのカム部分を過ぎたら45度以内でタペットプレートがフリーになるようにしておきます。またセクターが逆転しないようにベベルのラッチは増設した方が確実です。
 

Photo_7 タペットプレートはこんな風にしました。
極端に寒い時以外作動はほぼ確実です。
寒いとニッカドはすぐヘタリますから。 

  
  
 

Photo_8 ついでにスイッチも遊びを減らしてあります。
セミ連射がメチャ早く出来ます。
要はプラ板を貼ってあります。 

 
 
 
 

Photo_9 これでメカボは完成です。
グラマスを確実に給弾する様にノズル後退量を増やしてあります。普通はここまでやる必要はありません。数日前の記事で書いた事なので詳細は省略。
スプリングは「アングスのS」です。
シリンダーは「KMのワープ400」で、シリンダーヘッドはどこかの真鍮製でソルボセインを貼っています。スプリングガイドは「システマのベアリング付き」で、他にスプリングの底上げはやっていません。
またロングレンジ・チャレンジはレギュが厳しいので、初速を落すためにシリンダー内のシリコングリスにトリフローグリスを少しブレンドして抵抗にしました。

 

Photo_10 続いてバレル。
「PDIの08バレル205mm」です。
銅箔テープガイドは頂上一点のみで本選に参加しました。ブレ止めにセロテープを巻いています。

 

Scp 今回からストチャンは撤去。
ノーマル現行型のホップレバーにSCPのゴールデンコンビです。
パカ山のカスタムにSCPは欠かせません。
ホップパッキンはノーマルしか使わないので他のがどうかとか知りません。
別にノーマルで満足してるからいいかなと思っていたりします。 

 

Photo_11 パッキンに薄くグリスを塗ってから組み込みます。

 
 
 
 
  
 

Photo_12 システマメタルチャンバーをPDIのアウターに合わせる為にはリブを削る必要があります。
センターを確認しながらアロンやアルミ板で肉盛りし、メタフレがイモなので0.4mm下げてやる必要がありました。
そんでこれが重要なんですが、パカ山はチャンバーとインナーバレルの間にリングやらをかませたりは絶対にしません。スカスカです。
VSRのカスタムでチャンバー前のプラグを抜くのと同じ理由からです。

Photo_13お約束のホップ位置調整です。
ホップパッキンが曲がってないか実際にBB弾を棒で押し込んで確認します。

 
 
 

 

Photo_29

Photo_26Photo_25 

ハズレのメタフレを引いたための工夫の数々・・・・。メカボがうしろにズレないように真鍮板を挟み、ゴム板を貼り、プラ板を挟み込みました。  

 
 
 

Photo_19 Photo_28

アウターバレルはPDIのSR-16用です。
これを4本のイモネジで固定してしまいました。デルタリングだけでは固定が心もとなかったので。

 

Photo_20最後にマルイ純正RISをマルイ純正金具で取り付けます 

 

 
 
 
 

Photo_21 純正の取り付け金具を使った理由はRISをアウターバレルの補強材に使えるからです。
バイポッド射撃ではアウターバレルで銃全体を支える事になりますから。

 
 
 

Photo_22
というわけで完成です。ちょこちょこ弄ってはいますが、全て市販のパーツや材料だけで製作してみました。
工作機械は電動ドリルを使った位です。
ただ気を使ったのはインナーバレルを曲げない事と、チャンバーの取り付けを極力芯を出す事、そしてホップパッキンの組み込み調整です。

競技本番では風の影響で記録は伸び悩みましたが、銃の仕上がり自体は前回よりも良かったです。風が吹き込む前の朝の試射では25m先の「達人君」に7~8割当たってました。

というわけで何かの参考にして下さい。

  

最後に新しい相棒を紹介します。

Photo_23アイリーンとHくんです。これからはこいつらを中心に弄って行こうかと思います。

ではでは。

 
 

|

« またまたものぐさ太郎 | トップページ | 8枚ベベル加工 »

コメント

全公開ですね〜
後々の参考にさせて頂きます。

アイリーン、楽しみにしてます。(^^)

投稿: ヤギシタ | 2008年5月22日 (木) 03時22分

ヤギシタさん、全部さらしちゃいましたw
実は大した秘訣がないというのが一番の特徴です。
ヤギシタさんは実際に結果を出されてるのでお分かりだと思いますが、つまりはΦノズルと銅箔テープがあればかなり当たる銃になるという事を言いたい記事でした(商品の宣伝も勿論兼ねてますw)。
 
さて、いよいよM14用のΦノズルのテストが動き出しました。AK用も並行してテスト予定です。
 

投稿: パカ山 | 2008年5月22日 (木) 11時33分

ボクもSPRにΦノズル組みましたよ。
KMのTNから入れ替えだったんですが、
初速に全く変化が無かったので、同じ流量だと
思います。あと、参式滑空銃身組んだだけの
SPRカービン(M4と同等)なので
コイツにノズルを組みますね。
それ以外はノーマルで一回検証します。
発想に近い物を感じましたから。

マイコンFETは、デリケートなところがありますので
モーターをEG1000の銃だとEG700にしたり
します。トルクがあってもサイクル自体が遅い方が
相性が良いと思いましたからです。
今回のSR-16も大変参考になりました。

投稿: DF海軍研究所 | 2008年5月22日 (木) 17時40分

DF海軍研究所さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
φノズル組み込んで下さったのですね。お買い上げありがとうございます。
Φノズルは開口部がKMやシステマと同じになるように設計しましたので、
そういうノズルに慣れていらっしゃる方には使いやすいですよね、きっと。
 
それとコメント見て気付きました・・・・・・記事中の「800モーター」って何よ?
ホントは「EG700モーター」と書きたかったんですorz.
 
何はともあれΦノズルがお役に立つ事を祈っております。

投稿: パカ山 | 2008年5月22日 (木) 18時12分

いよいよM14用のΦノズルのテストが始まるんですね、出たら速攻で購入しようと思います。

投稿: bravo | 2008年5月22日 (木) 22時47分

bravoさん、その時は是非お願いします。
実はまだスコープマウントがまだ無いもので正確な実験が出来ていません。
安いG&Pのタクティカルマウントをオーダーしたら在庫切れで、仕方なくKingArmsの似たやつでオーダーし直しました。明後日に到着予定です。
M14のマウントって高すぎですよね。値段も高さも・・・・。

投稿: パカ山 | 2008年5月23日 (金) 00時40分

いやぁ~・・・
読み応えありました・・・。
やはりにるくんは技術とこだわりの結晶ですね。
とてもここまでの追求はできませんとも。
Fuck Ireneは電動スナイプには最適と思いますが
いかんせん重いですね。
まずは軽量化?からでしょうか・・・。

投稿: nobo | 2008年5月23日 (金) 01時55分

はじめまして、右京と申します

仕事の都合でエアガン関係から離れている
身ですが、パカ山さんのサイトは毎回楽しく
読ませていただいておりました。

優勝おめでとうございます。
ちょっと離れているだけで技術は進歩して
いるものですね。

投稿: 右京 | 2008年5月23日 (金) 06時38分

noboさん、コメントありがとうございます。
アイリーンはですね、スコープ載っけるんでえらいことになりそうです。
でもM14は重くて当たり前だと思っていますんで気合でカバーしたいです。
 
 
 
右京さん、はじめまして!
ブログを読んで下さってありがとうございます。
仕事と趣味の両立は大変ですよね。私もおととしまでは殆どゲーム出来ない時期が3年ほどありました。
拙いブログですがこれからも宜しくお願い致します。
 

投稿: パカ山 | 2008年5月23日 (金) 18時29分

これがレシピなんですね、ノーマルパーツ派としては、これでいいんだ・・・と、ちょっと安心しました(笑

 ピストンに関しては、穴あけこそしてませんが、ポリカヘッドのベアリングレスということで、同じ仕様です。とはいえ、組み込むだけでたいした調整もしてないので、トータルではまだまだなんでしょうけど、自分のM4は(苦笑

 SCPは以前から興味があったんですが、Hホップで満足していたので保留してましたが、一度試してみたいと思います。やるなら、M14で試してみたいですねーΦノズルと合わせて(笑

 今回のレシピも参考にさせていただいて、じっくりとM4の調整を煮詰めていきたいと思います!

投稿: 祈杜那 | 2008年5月24日 (土) 13時01分

祈杜那さん、こんにちは。
そうなんですよ、ノーマルだらけのこんなもんで良いんです!
巷にあふれるカスタムパーツの多くはノーマルを硬くしただけだったりしますから。ノーマルパーツ派の祈杜那さんのカスタムには私は共感を覚えます。
SCPは特に散りやすい銃に装着すると効果が分かりやすいです。個人製作のパーツですので在庫があるうちにヤフオクでゲットしておくのをオススメします。また、ホップパッキンの「組み」が重要ですので頑張って下さい。
Φノズル-M14は頑張りますので宜しくお願いします。

投稿: パカ山 | 2008年5月24日 (土) 19時29分

先生、M14はホント くそ重いですね!!
長いの、短いの両方所有しましたが・・茶色い長いほうは、麦のシュワシュワに・・・黒く短いほうは、VSRに化けました・・・!!
けど、いい銃ですよね!!やっぱり!!

投稿: 072H | 2008年5月24日 (土) 23時36分

072Hさん、M14は重くてイインです!
私が構えると左腕が前に伸びて脇が締まらないけどそれがM14なんです!
部屋の中を持って歩くだけで電話線やペン立てやらにぶつかりますがそれも醍醐味なんです!
かなり気に入っています!

投稿: パカ山 | 2008年5月25日 (日) 01時43分

うー・・・また病気が・・・茶色くて長いのが・・・またチョット欲しくなってきちゃったョ!?
どーしよ??

投稿: 072H | 2008年5月25日 (日) 22時04分

おいでぇ・・・、こちら側へおいでぇ・・・・
その病気はM14を買うまで治りませんよ!

投稿: パカ山 | 2008年5月25日 (日) 23時19分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« またまたものぐさ太郎 | トップページ | 8枚ベベル加工 »